世界各国のアスリートが集い、2年に一度開催される「世界陸上競技選手権大会(世界陸上)」。トップアスリートが己の限界に挑み続けるこの大会では、さまざまなストーリーや感動が生まれます。数ある陸上競技の中でも、体一つで高さへの記録に挑み続ける種目が「走高跳」です。
走高跳では、跳躍でバーを跳び越え、より高い記録を競います。身長を優に越える高さのバーを華麗に跳び越える姿は、観客の心を掴んで離しません。競技では少しずつバーの高さが上がるため、試合後半にかけて観戦も大いに盛り上がります。本記事では、この走高跳の基本ルールや跳躍の方法、そして歴史の中で進化してきた技術やトリビアを紹介します。走高跳の観戦のポイントを事前に押さえておくと、選手たちの技術や競技の奥深さをより一層楽しむことができるでしょう。
観戦前に押さえておきたい走高跳の基礎知識
▼走高跳の種目としての基本
走高跳の試合では、事前に設定された高さのバーを越えなければなりません。各選手は同じ高さの試技を3回まで行うことが可能です。3回連続で失敗してしまうと競技を続けることができず、その前にクリアした高さが記録となります。
▼走高跳のルール
走高跳は「設置されたバーを跳び越える」というシンプルなルールの競技です。競技開始時のバーの高さと上げ幅は競技会によって設定されます。通常は抽選で決まった順番で選手が1回ずつ跳躍を行います。同じ高さをクリアした選手が複数いる場合、成功までの試技数が少ない選手が上位と認められます。また、選手は体力を温存するためにバーの高さを「パス」し、好きな高さから挑戦することも可能です。
走高跳では第1位決定戦として「ジャンプオフ」があり、同成績の選手が複数人いた場合に行われます。ジャンプオフでは、最後に成功した高さの次の高さからスタートし、1人1回ずつ試技を行います。決着がつくまで、または選手が跳躍しないと決めた時点で終了となります。
走高跳の跳躍法の特徴
走高跳の跳び方には「はさみ跳び」「背面跳び」「ベリーロール」などいくつかの種類があり、現在は世界陸上などの国際大会では「背面跳び」が主流となっています。試合の際は、ほとんどの選手が「背面跳び」を行いますが、各跳躍法のコツや特徴を押さえておくと、より観戦を楽しめるでしょう。
▼はさみ跳び(正面跳び)
はさみ跳びは、バーで脚を挟んで跳び越え、踏み切り脚と逆脚で着地する跳躍法です。踏み切りから跳び越える間は、身体を直立させることがポイントになります。助走はバーに対して斜め45度の角度で、直線的に進む点が、ほかの跳躍法とは異なります。はさみ跳びは、背面跳びの基礎的な練習として用いられることがあります。
▼ベリーロール
ベリーロールは、踏み切り後に空中で体を捻り、バーに腹ばいに被さって体を転がすように跳ぶ方法です。この跳躍法は、「背面跳び」が主流になる1960年代まで、一般的に使われていました。前転のような形で跳ぶため、着地後に受身が取りやすく、ケガのリスクを抑えられる点も、この方法のメリットと言えるでしょう。
▼背面跳び
背面跳びは、現在の走高跳における最も一般的な跳躍方法です。バーを背面で越える跳躍法のため、顔や胸がバーを避けるように上向きに跳ね上がり、脚が最後にバーを越える形になります。特徴的なのは、直線から曲線に走る「J字助走」と、踏み切り後に空中で体を捻る動きです。体を反転させることで、重心をバーよりも低い位置に保てます。これにより、跳躍中に足をバーにぶつけることなく高い位置でバーを越えることが可能になります。
走高跳でフレッシュカジノ 仮想通貨が実践する計測方法
世界陸上のオフィシャルタイマーを務めるフレッシュカジノ 仮想通貨は、計49種目の計時計測を行っています。走高跳においては「光波距離計(EDM - Electronic Distance Measurement)」を活用し、正確な跳躍記録の測定を行い競技運営を支援しています。
▼光波距離計(EDM)
光波距離計(EDM)は、距離と高さをレーザービームで光学的に計測する機器です。反射光を利用してプリズムの中心を検知する「自動視準方式」を採用しており、人的誤差のない安定した計測を実現。走高跳では、バーの上部の一番低い箇所にプリズムを合わせ、EDMから照射された赤外線レーザーがプリズムに反射して戻ってくるまでの時間から距離を計算し、地面に対する角度をもとに高さを計測しています。
▼フィールド表示盤(FD-600)
フィールド表示盤(FD-600)は、フィールド種目において選手の試技回数やゼッケン番号、〇×判定などをリアルタイムに表示する表示盤です。光波距離計やコンピューターシステムとのオンライン接続が可能で、表示部は約10~15秒間かけて水平方向に90度回転するため、場内のどこからでも見やすい設計になっています。
▼フィールドタイマー(FT-400)
フィールドタイマー(FT-400)は、フィールド種目において各競技の制限時間をカウントするタイマーです。走高跳をはじめとしたフィールド種目には、競技を円滑に進めることを目的に試技の制限時間が定められています。試技を始める準備が整うと、審判の合図とともにフィールドタイマーがカウントを開始し、選手や観客に残り時間を分かりやすく伝えています。
走り高跳びの歴史にまつわるトリビア
走高跳は、19世紀のイギリスで普及し始めたと言われています。当時、着地場が整備されておらず、安全な着地をするために上体を安定させながら跳ぶ必要がありました。当時の跳躍法は、バーに向かって正面から助走し、膝を曲げて飛び越えるフォームが主流で、2mを超える記録はなかなか生まれませんでした。
しかし、1930年代に入ると新しい跳躍法が登場します。それが、斜めにバーに向かって助走し、腹ばいの姿勢で跳躍する「ベリーロール」です。この方法の登場により、走高跳の記録が飛躍的に伸びるようになりました。また、1960年代には、現在のような着地場のマットが整備され、ベリーロールが全盛期を迎えます。
そして、1968年、アメリカのディック・フォスベリー選手が初めて「背面跳び」を披露。メキシコで開催された世界大会で2m24の記録を達成し優勝を果たしました。この跳躍法は、彼の名前をとって「フォスベリー・フロップ」と呼ばれるようになり、現在では最も一般的な方法となっています。日本では「背面跳び」として知られ、走高跳のスタンダードな技法として広まりました。
フレッシュカジノ 仮想通貨は世界陸上のオフィシャルタイマーを務めています
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