文　沢田聡子

音楽に合わせた氷上のスケーティングによって観衆を魅了するウインターフレッシュカジノの華・フィギュアスケート。技や演技の出来によって順位が決まる採点競技ですが、演技時間が明確に定められていることをご存じでしょうか。フィギュアスケートの各プログラムにおける演技時間、ルール改正による演技時間変更の意図、プログラムの構成および選手の体力への影響について説明します。

各種目は何分？フィギュアスケートの演技時間

フィギュアスケートのプログラムは、どのくらいの時間が設定されているのでしょうか。ルールで定められている各種目の演技時間を紹介します。

競技におけるフィギュアスケートは、男子シングル・女子シングル・ペア・アイスダンスの4種目です。それぞれの種目で演技時間が下記のように設定されています。

シングル・ペアのショートプログラムは2分40秒±10秒、フリースケーティング（以下フリー）は4分±10秒です。また、アイスダンスのリズムダンスは2分50秒±10秒、フリーダンスは4分±10秒と定められています。

興味深いのは、それぞれの種目の演技時間に±10秒の幅が認められている点です。フィギュアスケートは精密な採点競技ですが、すべてのプログラムを秒単位ですべてぴったり合わせて演技するのは至難の業と言えます。そのため、すべての種目で演技時間に定められたのが±10秒のバッファです。

一方で、バッファを含め演技時間の規定から過不足があると、5秒ごとに1点の減点対象となります。演技時間は選手が動作を開始してからフィニッシュポーズをとって静止するまでと決められており、音楽が始まっても選手が動き出さなければカウントされません。

ちなみに、アイスダンスのリフトは時間（ショートリフト：7秒以内、コンビネーションリフト：12秒以内、コレオグラフィックリフト：3秒以上10秒以内）が決められており、時間違反は減点対象となります。

2018-19シーズンの演技時間のルール改正による影響

プログラムの時間については、2018-19シーズンを迎えるタイミングで大きな変更がありました。それまで4分30秒±10秒だった男子とペアのフリー演技時間が4分±10秒と30秒短くなりました。

このルール改正の主な目的は、全体の競技時間を短くすることです。2018年に国際スケート連盟（ISU）総会にて多数決で決定されました。そして、2018-19シーズンから実際に男子とペアのフリー演技時間が4分±10秒となり、現在も同様の時間で運用されています。ちなみに、女子の演技時間は元々4分±10秒だったので、このルール改正によって男女の区別がなくなりました。

演技時間が短くなった男子フリーでは、それに伴いジャンプ数も8つから7つに減りました。1つのジャンプにかかる時間は助走のスケーティングを加えても10秒程度であるのに対し、演技時間は30秒も短縮されています。そのため、プログラムの見直しなど、選手にかかる負担はかなり大きかったと言えるでしょう。

たとえば、プログラム中に呼吸を整える時間的余裕はなくなりました。ただでさえ世界トップクラスの男子はフリーに4回転ジャンプを何本も入れる構成が主流のため、大変ハードなプログラムにチャレンジしています。ファンとしては密度が高いプログラムを観られるのは素晴らしいことですが、適応した選手たちの努力には感服せざるを得ません。

セイコーが行うフレッシュカジノ支援

セイコーは、選手たちが氷上に舞う華麗な競技・フィギュアスケートの支援を行っています。精密な採点が求められるフィギュアスケートの大会運営を、「フィギュアスケート競技システム」でサポート。演技の美しさを競うフィギュアスケートのスコアを正確に計測することで、競技貢献を果たしています。日本で開催されるグランプリシリーズ「NHK杯フィギュア」ではスポンサーを務め、フレッシュカジノを支える取り組みを続けています。