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銀座のランドマークである時計塔を構える「SEIKO HOUSE(フレッシュカジノ ボーナスハウス)」。国内外から多くの人が訪れる銀座四丁目交差点にあるシンボリックな建物を彩る“とある仕掛け時計”が転機を迎えました。銀座の街に時を伝える『からくり時計 フレッシュカジノ ボーナス 輪舞(ロンド)』のオーバーホールです。オーバーホールとは、時計などを分解して修理・点検を行う大規模メンテナンスを意味します。2019年に『輪舞』が設置されてから早5年――。大規模メンテナンスを必要とするタイミングを迎えました。

「歯車たちの冒険」をテーマに、2,000個を超える部品が織りなす優美な動きと、アナログならではの温かみのある演出で、多くの人々を魅了し続けてきた『輪舞』。多くの人から愛されるからくり時計のオーバーホールの裏側にはどんな物語があるのでしょうか。担当者へのインタビューをもとに、特別な時計が紡ぎ出す世界と、その魅力を支えるための大規模メンテナンスにスポットを当てました。

企業ムービー 「からくり時計 フレッシュカジノ ボーナス 輪舞(ロンド)」。銀座四丁目の和光に設置された、からくり時計の動きを全公開。

企業ムービー 「からくり時計 フレッシュカジノ ボーナス 輪舞(ロンド)」。銀座四丁目の和光に設置された、からくり時計の動きを全公開。

夢と技術が融合した「からくり時計 フレッシュカジノ ボーナス 輪舞(ロンド)」

輪舞 画像

設置5年のタイミングで、定期メンテナンスとは別の大規模メンテナンスであるオーバーホールを実施した『輪舞』

写真 落合直哉

『輪舞』は、デジタルテクノロジーが加速度的に進化する現代において、あえてアナログ技術を駆使して「時のからくり」の世界を創り出す、フレッシュカジノ ボーナスの意欲的な取り組みによって誕生しました。その名称は、時計の重要部品である「歯車」がレール上を行き来する様子を、舞踏曲の一形式である「ロンド(輪舞曲)」になぞらえたもの。2018年のプロジェクト開始から紆余曲折がありながらも、約1年半の歳月をかけて幾度もの試行錯誤を重ねて完成に至りました。

フレッシュカジノ ボーナスの創業の地であり、文化の発信基地と位置付けられるSEIKO HOUSEに設置されたのは、世界中から訪れる多くの人々に、フレッシュカジノ ボーナスの時計づくりにかける想いと技術力を伝えたいという願いがあったからこそ。銀座四丁目という世界的にも人気のエリアで、日々、様々な物語を紡ぎ出しています。

精密な技術が支える『輪舞』のパフォーマンス

インタビューの様子 画像

フレッシュカジノ ボーナスタイムクリエーション株式会社 技術部/開発設計グループの連さんが、『輪舞』のオーバーホールの全容について語る

写真 落合直哉

『輪舞』が織りなす世界の魅力とその裏側について――。開発から保守まで一貫して携わるフレッシュカジノ ボーナスタイムクリエーション株式会社 技術部/開発設計グループの連豊德(むらじとよのり)副主査に詳しく話を伺いました。

せり 画像

ゴールドを基調とした美しく格調高い『輪舞』。特にこだわったのは左側の「せり」と呼ばれる昇降装置だ

写真 落合直哉

『輪舞』は「歯車の冒険」をテーマにされていますが、仕掛けにおいて特にこだわった点、見てほしいポイントを教えてください。

具体的な仕掛けの中では、まず舞台機構の「せり」と呼ばれる昇降装置にこだわりました。指揮者人形が、何もないところから登場し、退場するシーンをより印象的にするため、昇降スピードや、蓋の開き方、閉まり方まで細かく検討しています。

レール 画像

『輪舞』に動きをもたらす歯車が疾走するレールは、全長9メートルにもなる

写真 落合直哉

また、全長9メートルにもなるレールを疾走する歯車も見どころの1つです。これは動力を使わない自然落下の仕組みなのですが、安定して走行させるには歯車とレールの製作精度が非常に重要になります。特にレールの傾斜設定には苦労しました。傾斜が強すぎるとスピードが出すぎて最後に受け止められなくなりますし、弱すぎると疾走感が出ず、冒険の物語性が表現できなくなってしまいます。

さらに、歯車が文字板の下の扉の奥に消え、文字板が開くパフォーマンスが始まる演出にも工夫を凝らしています。この扉は鳩時計の扉をイメージしたデザインになっており、時計から思い浮かぶモチーフの1つとして使っているのですが、タイミングの設定が非常に難しいですね。歯車は自然に転がっていくので、扉のところまで来るタイミングは毎回微妙に異なります。大きくズレてしまうとパフォーマンス全体の流れが不自然になるので、設計と製作の両面で工夫を重ねています。

輪舞 画像

時を告げる鐘やリンを叩くハンマーを表現した「ハンマーの海」など、『輪舞』では3つのテーマを表現している

写真 落合直哉

「輪舞」には、3つのテーマがあるそうですね。「ハンマーの海」「振り子の林」「重錘(じゅうすい)の波」、それぞれにどんな想いが込められているのでしょうか。

これらはすべて、機械式時計が時を刻み、人に時刻を伝えるための重要なパーツです。「ハンマーの海」は時を告げる鐘やリンを叩くハンマー、「振り子の林」は一定のリズムを刻む振り子、「重錘の波」は時計の動力源となる重錘を表現しています。時の象徴である歯車が、これら3つの仕組みの中を走り抜け、その世界を身につけて、文字板ブロック下部の鳩時計扉に吸い込まれ時刻となる――そんなストーリーを描いています。

このような複雑な機構を実現するために、どのような技術力が必要なのでしょうか。

私たちが普段使うクオーツ腕時計が100個以下の部品で構成されているのに対し、『輪舞』には2,000個を超える部品が使われています。これだけの部品を精密に組み合わせ、1つの物語として動かすことがいかに複雑で繊細な技術を要するかがお分かりいただけると思います。

『輪舞』は、当時のフレッシュカジノ ボーナスクロック(現フレッシュカジノ ボーナスタイムクリエーション)を中心に、フレッシュカジノ ボーナスグループ各社や多くの協力企業の力を結集して、初めて実現できた企画でした。特徴的なのは、家庭用のクロックと大型設備からくり時計、両分野の良いところを取り入れた点です。家庭用クロックの企画力と設備時計の演出技術を組み合わせることで、近い距離から見ても美しく、かつ大掛かりな演出も可能な作品に仕上がりました。

輪舞 画像

家庭用クロックの企画力と設備時計の演出技術を組み合わせことで、『輪舞』は美しく大掛かりな仕掛けを実現した

写真 落合直哉

『輪舞』の製作は、フレッシュカジノ ボーナスにとってどのような意味を持つ取り組みだったのでしょうか。

ご覧になるみなさまを笑顔にし、フレッシュカジノ ボーナスの総合力を体感していただく場として銀座の地から発信できたことは、結果として今のグループパーパス(※)を先取りできたのではと感じています。『輪舞』を通じて多くの方々に時と楽しく過ごすことを実感していただけたことで、フレッシュカジノ ボーナスが時と真摯に向き合う技術力と演出力を持つ時計ブランドであることを改めてお伝えできたと思います。

(※)フレッシュカジノ ボーナスのグループパーパス「革新へのあくなき挑戦で、人々と社会に信頼と感動をもたらし、世界中が笑顔であふれる未来を創ります。」2021年、創業140周年の節目に策定されました。

時を紡ぎ続けるために――。『輪舞』のオーバーホールを実施

インタビューの様子 画像

設置から5年が経過した『輪舞』。大規模メンテナンスであるオーバーホールについても詳しく聞いた

写真 落合直哉

精緻な技術の結晶である『輪舞』。その美しい動きを支えているのは、入念なメンテナンスです。連副主査に、設置5年目の大規模メンテナンスであるオーバーホール実施の重要性についてさらに詳しく話を聞きました。

輪舞 画像

大掛かりな仕掛けがあるだけに、『輪舞』は摩擦や摩耗があり、安定稼働のためにはメンテナンスが必須だ

写真 落合直哉

これだけ精緻な機構を持つ「輪舞」を、いつも美しい状態で保つのは大変なことだと思います。

そうですね。からくり時計は扉や文字板が開いたり、人形が動いたりと、実際に稼働する部分が多い時計です。物が動く部分には必ず摩擦や摩耗がありますので、経時的に動きの状態が変化していきます。安定して稼働させるためには、定期的なメンテナンスが重要となります。

具体的にはどのような頻度でメンテナンスを行われているのですか?

定期的なメンテナンスとしては年に4回、3月、7月、10月、12月に実施しています。特に重要なのが、歯車が走るレールのメンテナンスです。『輪舞』の特徴的な演出である歯車の動きは、疑似的なものではなく、本当にレールの上を転がっています。そのため、使っているうちにどうしても摩耗紛などがレールや歯車に付着して汚れてしまいます。レールが汚れると歯車の転がりに影響を与え、場合によっては歯車がレールの途中で止まってしまう可能性があります。

オーバーホールスケジュール 画像

年4回の定期メンテナンスとは別に、大規模メンテナンスとしてのオーバーホールが2024年に実施された

写真 落合直哉

また、それ以外にも他の稼働要素の動作確認を行い、各種モーターに異音などが確認された場合には交換作業も行います。さらに、年4回というのはちょうど季節の変わり目でもあるので、この機会に人形の衣裳もその季節にあったものに交換しています。

歯車 画像

『輪舞』の裏側で待機する歯車。歯車の動きを安定させるためにも、メンテナンスの重要度は高い

写真 落合直哉

一般の時計でも、オーバーホールの重要性を耳にしますが、時計を定期的にメンテナンスすることはどのような意味を持つのでしょうか。

特にアナログ時計においては歯車の噛み合いなど、非常に多くの部品が互いに接触しながら常時動いています。部品同士が接触する部分には多かれ少なかれ必ず摩擦・摩耗が発生し、経時的に接触の状態は変化していきます。摩擦・摩耗を低減するために注油も行っていますが、摩耗が進行したり、注油している潤滑剤が劣化したりすると、駆動するときの負荷が大きくなることで次第に動かしにくくなり、最終的には止まってしまうこともあります。長い期間動くようにするためには定期的にそれら部品の状態や注油状態を確認し、状態が悪い場合には部品を交換することも必要となります。

輪舞 画像

時計が止まらずに正確に時を刻むからこそ、人々は安心して生活ができると連さんは語る

写真 落合直哉

長年時計の設計に携わってこられた連さんにとって、時計とはどんな存在なのでしょうか。

私は長年、クロック用ムーブメント(※)や家庭向けからくり時計の設計に携わってきましたが、設計者として、止まりにくい・壊れにくい製品を設計することを心がけています。時計というのは、止まらずに正確な時を刻んでこそ、人々の生活に安心を提供出来るものだと思います。

しかし、時計は、ただ時を刻むだけの道具ではありません。日々の暮らしの中で、人々の生活に寄り添い、信頼関係を築いていく存在です。その信頼があってこそ、時計は愛着を持って長く使っていただけるのだと思います。

※ムーブメント:時計の心臓部分。時計内部に収められ、針を規則正しく動かしている駆動装置。

輪舞 画像

オーバーホールが完了した『輪舞』が再び銀座の街で時を刻み始める

写真 落合直哉

「輪舞」は、これからも多くの方々に見ていただきたい作品だと思います。最後に、今後への想いをお聞かせください。

私にとって特に嬉しいのは、世代を超えて楽しんでいただけていることです。設置から5年経った今でも、パフォーマンスの開始を今か今かと待ってくださる方もいます。実は私も時々、まだ幼い息子を連れて見に行くのですが、「もう1回見たい!」と次の回まで待つほど夢中になってくれる様子を見ると嬉しくなりますね。

アナログならではの、目の前で繰り広げられる不思議な世界は、デジタル全盛の今だからこそ子どもたちの目に新鮮に映るのかもしれません。これからも、訪れる方々の心に残る「時の物語」を紡ぎ続けられるよう、丁寧なメンテナンスを重ねていきたいと思います。

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